神が空を舞い、地上を眺める。
−あそこに佇み、祈っている者は誰だろう?
「神よ、この私の苦悩を見たまえ、それでもなお貴方はただ傍観するだけなのか」
−この人のいう神とはなんだろう
「我らは貴方の唯一の子にして、至高の創造物なのではなかったか?
それでもなお貴方は我々を苦しみの螺旋に閉じ込めておくのか」
−不思議な人だ。しかしこの人は確かに閉じ込められている
「悲しみの海が漂う、悲しみは津波となって私たちの感覚を決壊させ、
内面を覆い尽くしてしまう」
−なぜこの人は嘆くのだろう、私はこんなにも心愉しいのに
「神よ、私が見えますか」
−私はこの人が見える。でもあなたは見えないのでしょう?
「見ているのなら、全ての悲しみを煉獄から消し去りたまえ、
娘達が踊り、楽隊が音楽を奏で、私達は酒を片手に友と語らう、
そんな平和が永久に続くような世界に変えたまえ」
−それは私の住まう世界ではないか。貴方は神になりたいのですか?